自分には何も才能がないし、これからどうすればいいのか…
「自分には何の才能もないし、これから何者にもなれない人生なのか…」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
こういった人におすすめなのが『三流シェフ』という本。
三國清三(みくに きよみ)というオーナーシェフの自伝本です。
実際に読んでみたので、重要だと感じた部分の要約から感想まで紹介していきます。
何もないゼロの状態からでも、行動次第で未来は変えられます!
- 自分には才能がないと悩んでいる人
- 行動する勇気がない人
- やりたいことが見つからない人
『三流シェフ』を読んだ感想
『三流シェフ』を読んだ感想を紹介します。
三國シェフがどんな人間で、どのようにして一流シェフになったのかがストーリー形式で学べます。
また、元々なにもなかったゼロの状態から成り上がってきた人なので、『突破力』が学べるでしょう。
読んでいると、「自分にはこんな瞬間があったのか?」と少し情けない気持ちになりました。
三國シェフは、明らかに無理だといわれるようなゴールを設定して、そこに突き進んでいる人物でした。
ビジネスの場面でも参考になることがたくさんありました。
『三流シェフ』の要約
『三流シェフ』を読んで重要だと感じたポイントをまとめていきます。
その中でも以下の4つのポイントが重要だと感じました。
それぞれ詳しく解説していきます。
大波が来たら逃げるな。船の真正面からぶつかってけ
三國は、もともと北海道の貧しい漁師の子でした。
そのため、学校にもろくに通えず、父親の船に一緒に乗り漁業の手伝いをしていました。
父親は普段は無口な性格だったそうです。
そんな無口な父親でしたが、三國シェフはひとことだけ心に残っている言葉があるといいます。
『大波が来たら逃げるな。船の真正面からぶつかってけ』
その後の人生で何度も、この言葉を思い出すことになります。
三國の父親は、大波には真正面にぶつかるように進む方が安全だといいたかったのでしょう。
それを、三國なりの解釈でその後の人生に役立てます。
はじめて食べたハンバーグをきっかけに料理人を目指すも、学歴・人脈・お金もなかったため料理人になる方法がありません。
そこで札幌グランドホテルの厨房に忍び込んで『大波が来たら逃げるな。船の真正面からぶつかってけ』という言葉を思い出し、権限のある人に「雇ってください」と直談判します。
何気ない父親の言葉が支えになったのです。
声を届かせる方法は必ずある
三國は、札幌グランドホテルから帝国ホテルへの就職を目指します。
しかし、正社員への道は厳しく、アルバイト採用となってしまいました。
料理は任せてもらえず、皿洗いをするだけの仕事です。
そんな状態でも三國は虎視眈々とチャンスを狙っていました。三國は、普通では考えつかない『声の届け方』を思いつきます。
帝国ホテルのシェフを束ねる総料理長に忘れられないように、総料理長がトイレに行くタイミングを見計らって接触を繰り返します。
帝国ホテルはいくつもレストランがあり、まず三國のいる洗い場にはめったにこない状況だったといいます。
そんな中で、偶然を装って接触する。
そうして、いつか正社員として雇ってもらえる根回しをしていたのです。
これは、ビジネスシーンでも活用できるテクニックのように感じました。
忙しい社長と話したければ、トイレに行くタイミングで偶然を装って雑談をするようなこともできるでしょう。
爪痕を残すために、帝国ホテルのすべての鍋を磨いた
先ほど解説したように、偶然を装って総料理長との接触を繰り返す三國でしたが、最終的に正社員になれないことが確定してしまいます。
三國は落ち込み、料理人を辞めようと考えます。
そして「どうせ辞めるなら、爪痕を残そう」と考え、自分の業務外ではありつつも帝国ホテルのレストラン全18軒の鍋をすべて磨き続けます。
札幌グランドホテル時代も、鍋磨きを一生懸命やって道が開けたことが頭にあったのでしょう。
3ヶ月鍋を磨き続けたころに、なんと総料理長から声がかかります。
三國は「ここにいたらいつまでも皿洗い。北海道に帰りなさい」と言われる覚悟でした。
しかし、総料理長は「ジュネーブに行きなさい。君を大使の専属料理人に推薦しました」と三國に伝えます。
帝国ホテルの正社員にはなれませんでしたが、それをはるかに超えるような大出世を勝ち取ったのです。
人間は過去の成功体験を繰り返そうとする
三國は本書のなかで『人間は過去の成功体験を繰り返そうとする』と語っています。
それは、三國の行動パターンに現れているといえるでしょう。
『札幌グランドホテル』『帝国ホテル』どちらも以下のような行動をおこしています。
- おしかける
- 洗い物をする
- 休日も働く
三國はフランスに行ってからも、フランス語が分からないにも関わらず目星をつけたレストランにおしかけました。
三國は今でこそ、ただ過去の成功体験だけを繰り返すのは疑問を抱いていますが、当時はそうするしかありませんでした。
こういった行動パターンには、私たちも学べるポイントがあります。
結局、人の嫌がることをやると受け入れられやすいのでしょう。
洗い物にしても、休日出勤にしても普通の人は嫌がります。
それを、突然おしかけて「お金はいらないので、やらせてください!」といえば、最初は躊躇されるかもしれませんが、最終的には受け入れられるのです。【まとめ】三國シェフから『突破力』を学ぼう!
最後のこの記事をまとめます。
三國シェフの著書『三流シェフ』では、『突破力』が学べます。
どんなに逆境であっても、諦めずにゴールに向かって突き進む三國シェフに感化されるでしょう。
本書で重要だと感じたポイントは以下の4つ。
これらは、実際のビジネスシーンでも利用できます。
大きな壁にぶつかっても、逃げずにあえて突き進むことで道が開けることもあるでしょう。
また、明らかに自分では接触するのがむずかしそうな人でも、工夫次第で声を届けることはできます。
ちなみに、三國シェフは帝国ホテル時代、総料理長がトイレにいくタイミングを見計らって偶然を装い接触しています。
人が嫌がることを徹底的にやることで道が開けることもあるでしょう。
実際に三國は、頼まれてもいないのに帝国ホテル内のすべての鍋をピカピカに磨いて道が開けました。
- おしかける
- 洗い物をする
- 休日も働く
三国のなかでは、こういった成功パターンができていました。
人間は過去の成功パターンを繰り返すものだといいます。
しかし、過去の成功パターンが必ずも毎回正しいわけではないので、その都度考えることも重要でしょう。
『三流シェフ』という本は、自分の殻を破るための『突破力』を身につけたい人にはおすすめです。