平凡な日常のままでいいのか…
「平凡な毎日の中に幸せはあるのだろうか?」
映画『パーフェクトデイズ』は、そんな問いに静かに答えをくれる作品です。
公衆トイレの清掃員として働く主人公・平山(役所広司)の淡々とした日常を描いた本作は、派手な展開こそないものの、人生の豊かさとは何かを静かに問いかけます。
忙しい現代社会で生きる私たちに、『幸せの本質』を考えさせてくれる映画です。
この記事では、私がこの映画を観た理由、あらすじ、感想、そしてどんな人におすすめかを詳しくご紹介します。
ちなみに私は『Amazon プライムビデオ』で見ました。
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こんなにセリフが少ない映画ははじめて!
『パーフェクトデイズ』を観た理由
映画『パーフェクトデイズ』との出会いは、あるインフルエンサーの言葉がきっかけでした。
この映画のタイトル『パーフェクトデイズ』を直訳すると『完璧な日々』という意味です。
現代は「自分を高めよう」「最高の1日にしよう」「もっと頑張ろう」といった、常に上を目指すような言葉で溢れています。
しかし、このインフルエンサーが語っていた「今の状態こそが既に完璧であり最高である」という映画のメッセージに、深く心を揺さぶられました。
さらに、『日常の中にある幸せを見つける』というテーマにも強く惹かれました。
完璧な一日は、特別な出来事や大きな成功の中にあるのではなく、普段の生活の中にすでに存在している。
そんな気づきを得られそうな予感がしました。
あらすじ(※ネタバレ注意)
東京都渋谷区で公共トイレの清掃員として働く平山(役所広司)の日常は、驚くほどシンプルで規則正しいものでした。
毎朝、自販機でカフェオレを買い、木漏れ日の写真を撮り、仕事を終えた夜には銭湯で心を癒す。
そんな穏やかな時間が、彼の人生を満たしています。
しかし、平山の心の奥には、家族との断絶や深い葛藤が隠されていました。
そんな静かな日々に、少しずつ変化が訪れます。
若い同僚の突然の退職、姪との温かな交流、そして長らく疎遠だった妹との思いがけない再会。
これらの出来事が、彼の静かな日常に少しずつ変化をもたらしていきます。
劇的な展開や派手なドラマはありません。
ただ、平山が自ら選び取った生き方とその意味が、繊細に描かれていきます。
そして最後の涙のシーンは、観る者の心に深く響き、人生の本当の豊かさとは何かを静かに問いかけてくるのです。
感想・考察
『パーフェクトデイズ』は、セリフが少なく、見る人によって様々な解釈が生まれる映画です。
私が観て特に印象的だったのは、主人公・平山の生き方に対する確かな自信でした。
平山は無口ながら、驚くほどポジティブな人物のように見えます。
例えば、清掃中に助けた迷子の子供の親が、平山との接触を嫌悪するような態度を見せる場面がありました。
その親が子供の手をウェットティッシュで拭う仕草は、平山を『汚い存在』として扱うものでした。
しかし、平山は落ち込むどころか、「そんなもんだよな」という表情で明るく受け流します。
そして最後に感謝の気持ちを込めて手を振ってくれる子供に、温かな笑顔を返すのです。
この場面からは、「自分の手の届く相手に丁寧に接すればいい」という彼の人生哲学が伝わってきました。
また、平山の朝の様子も印象的でした。
早朝、まだ薄暗い時間に玄関を開ける場面。
快晴でもない普通の朝なのに、彼の表情からは「今日も最高な朝だ」という喜びが溢れています。
これは単なるルーティンワークの習慣化ではなく、日々の小さな瞬間に幸せを見出す力を持っているからこそでしょう。
興味深かったのは、妹との対比的なシーン。
裕福な家庭で暮らす妹は、平山の質素な生活を『可哀想』と感じているようでした。
しかし、平山自身はその生活に一片の惨めさも感じていません。
むしろ、自分で選び取った生き方に誇りを持っているように見えました。
妹と別れるシーンでは悔しそうな表情をしていますが、それは自分が惨めだというよりも、妹に『可哀想』だと思わせて知っていることに対してだと感じました。
この映画で平山が示してくれたのは、世間の価値観に縛られない生き方の美しさかもしれません。
周りが変化していく中で、自分まで無理に変える必要はない。
むしろ、自分の選んだ道を淡々と、しかし誇りを持って歩んでいく。
そんな生き方の素晴らしさを、静かに、しかし力強く描いた作品だと感じました。
『パーフェクトデイズ』を観るメリット・デメリット
『パーフェクトデイズ』を観るメリット・デメリットを簡潔にまとめました。
以下、参照してください。
メリット | デメリット |
---|---|
自分の生き方を見つめ直せる 自分軸を大事にできる 日常にある幸せが見つかる 落ち着いて観れる | セリフが少ない 自分で物語を考えなければいけない 退屈に感じる人もいる |
『パーフェクトデイズ』はこんな人におすすめ!
現代社会では「もっと上を目指せ」「このままじゃダメだ」というプレッシャーに押しつぶされそうになることがあります。
そんな時こそ、この映画をおすすめしたいと思います。
特に以下のような方には、心に響く作品となるはずです。
- 今の生活に漠然とした不安を感じている方
- 周りと比べて自分の人生は遅れているのではと悩んでいる方
- 日々の小さな幸せの見つけ方を知りたい方
この映画は、必ずしも人生を大きく変える必要はないということを、静かに力強く教えてくれます。
今ある生活を丁寧に生きることの中にも、確かな幸せが存在している。
そんな気づきを与えてくれる作品です。
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